夫婦とはなんぞや(永遠のテーマか?)

夫婦ってよくわからない。
もうすぐ結婚して10年になるが、さすがに新婚当初のようには行かない。
私のほうは夫が恋しい時はあるが、夫はわりと淡々としているように見える。
いわゆる「話を聞かない男」で、私が話すことに関心はほとんどない。
まあ半分以上はどうでもイイ話なので、聞いてないと思ったらやめたりする。
そうすると「ゴメンなんか言ってた?」
でも考えてみたらそんなたいした話題ではない。
イラっとはしているがまあ別にいいやと思い「や、たいした事じゃないからいい」
そうすると私がへそを曲げたと思った夫は「悪かったよ。いいじゃんもう一回言ってくれても」
「いや、つーか、くだらない過ぎる内容でもう忘れた」


時には本当に忘れているので、仕方ないのだが、必ずちょっとした寂寥感を覚える。
私はその気はあっても夫はあまり私とべたべたするのは面倒なようで、
夫から求められることもなければ、私が仕掛けて見ても応じない。
ますます寂しい。つらい片思いのようだ。
ほんのちらりと「離婚した方がいいのか?」ということがアタマをかすめる。


しかし、機能的には夫とか男とかではないが、家族ではあるのだ。
病気であまり働けないときは扶養してもらったわけで、それは感謝しているし
(たぶん)互いに、相手に対する思いやりも自然にある。
誰よりも、思ったことを率直に言えるし、マトモに成立しているかは別に、
話し相手がいるというのは私の精神状態の安定にも多大に影響している。
「良い姑」と「同い年の義妹」もほぼ家族、少なくとも親族としての親しみもある。


私の方は親はもういないも同然、兄弟は東京で立派な家庭の主だ。
夫が居なくなったら、実質上私は孤独だ。
夫のほうも、特に私を嫌いなわけではないのはわかるし、
彼の場合はおそらく露ほども離婚など考えていないに違いない。


結局こうして一緒にいるのがベストなのだが、
この不安定な精神が、この寂しさに耐えられないときが来るのではないかと
時々思う。
先が見えない不安。
仕事はもとより、家庭もこんな風になりつつあるのは、どうなんだろう。
本当に表面上だけのことになっていってしまったら、私はどう受け止めるのだろう。