結果はすでに出ている

某消費期限切れ材料や異物混入が問題になっていた洋菓子屋が一部販売を再開したそうな。
いまさらながらのコメント。
マスコミの取り上げ方も街の反応もずいぶん優しい。当事者も客ももう忘れたかのような反応。並んでまで買うのか。すごいな。


わたしは学生の頃の一時期、ある弁当工場でアルバイトをしたことがあるが、そのときの経験と比べても報道を見ながらずいぶんずさんだなと思っていた。わたしの働いた工場は衛生面いろいろうるさかったが、それでも一日に最低1,2件のクレームが入っていた。容器や包装の不備・破損もあるが、クリーンルームで製造していたにもかかわらず入る髪の毛、ピアス、ひどいのだと、外れた銀歯。もちろんアクセサリー類は禁止されているし、皆帽子にマスクを着用している。それでも事故があるのだ。
そして消費期限切れの材料。家庭で消費期限が切れたってどうって事はないが、生産の現場では大問題だ。原料から半完成品となる。それを組み合わせて、容器に詰めて梱包し出荷。店舗に配送され消費者の手に渡る。製造から出荷までに1日以上かかるものもある。消費者が買ってすぐ消費するかどうかも不明である。原料の時点で消費期限の翌日でも、消費者の手に渡る頃それは消費期限からたとえば1週間も経ったものになるのだ。
こういう現場で、管理者が手を抜けばどうなるか想像に難くない。


しかし、散々言っておいて何だが、実はわたしはその洋菓子屋のものは食べない。子供の頃近所に店舗があり、マスコットが大好きであったことを思い出して、大人になってから懐かしさで一度口にしたことがある。が、もう食べることは二度とないと思った。新鮮でない材料を使っていなかったと聞いて納得、である。わたしの中で、結果はもう出てしまっているのだ。