海の思い出

子供の頃、夏休みに青森〜三陸を家族でキャンプ&ドライブしたことがある。小学校3年くらいだったか。わたしが当時住んでいたのは函館の街なかで、ちょっと遠出して行く海は海水浴場や立待岬あたりの磯だったが、その頃のそのあたりの海水はお世辞にもきれいではなかった。それなのにたった数時間フェリーで渡った青森・岩手の海はびっくりするような美しさだった。竜飛崎の海は青く透明で、緑の海草や、赤や紫のイソギンチャクが海に入らなくても手にとるようだった。三陸のどこかの海水浴場も深いほうへどこまで行っても自分のつま先が見えた。テレビや絵本で見る南国の美しい海は、意外に身近な北国の海にあった。


その後二十数年間で、そのあたりは車で通ったことがあるだけで海に近づいたことはない。今もそのままきれいだろうか。